結婚相談所の開業を検討している方は、「利益率が高い業界」や「低コストで低リスク」といった情報が入ってくる事がありますが、本当に低コストでスタートでき、リスクなく収益を上げる事ができるのでしょうか?
この記事では、結婚相談所の収益構造を解説して、本当に儲かるのかどうか、検証する材料を提供させていただきます。開業を検討している方は是非参考にしてください。
結婚相談所の売上構造について
「結婚相談所の売上構造が知りたい?」と思う人もおられるはずです。
起業するのであれば売上構造を知ることで、どのように収益を得ることができるのか分かり、利益の計算を開業前に行うことができます。
今回は結婚相談所のモデルとして、
- 会員数30名
- 毎月の入会3名
- 毎月1名の成婚
があると前提して、売上構造について紹介していきましょう。
入会初期費用
入会初期費用30,000〜100,000円ほどです。
結婚相談所に入会するためにかかる費用です。
これには会員情報の登録費用なども含まれています。
毎月3名が入会したと仮定して、もし50,000円の費用とするなら、150,000円の収益を見込めます。
月会費
月会費は5,000〜15,000円ほどです。
毎月会員が結婚相談所を利用するための費用、またはカウンセリングの費用です。
結婚相談所の会員数が増えれば、毎月の収益が増える構造です。
もし、30名の会員数で10,000円の月会費なら、300,000円の収益が月に得られることになります。
お見合い料
お見合い料は5,000〜15,000円ほどです。
会員がお見合い1回につき結婚相談所に支払う費用です。
お見合いの回数によって収益は変わりますが、月30回お見合いがあった場合、もし5,000円の費用とするなら、150,000円の収益を月に見込めることになります。
成婚料
成婚料は200,000〜300,000円ほどです。
交際した後にお互いの同意を得て成婚という流れで、会員から成功報酬としていただく費用です。
成婚が月に1名でも、200,000円の成婚料を得るように設定しているなら、200,000円の収益を見込めます。
ブライダル関連企業への紹介料
ブライダル関連企業への紹介料は100,000〜300,000円ほどです。
ブライダル関連企業への紹介料は、提携しているブライダル関連の送客時に紹介料としていただく費用です。
この費用は成婚費と関係があり、月に1名でも、100,000円の利益を見込むことができます。
婚活パーティー・セミナー
結婚相談所では婚活パーティーやセミナーを開くことで収益を得る方法もあります。
参加料としての費用は5,000〜10,000円ほどとなっています。
婚活パーティーやセミナーは参加者の人数によって収益が変わってきますが、仮に10名集めることができれば5,000円の設定でも50,000円の収益となります。
しかし、会場によっては経費が多くかかる場合もあり、利益があまり見込めないこともあります。
結婚相談所の全体の収益は?
結婚相談所での全体の収益を合計してみるなら
- 入会初期費用 150,000円(月3名)
- 月会費 300,000円(月30名)
- お見合い費 150,000円(月30名)
- 成婚費 200,000円(月1名)
- ブライダル関連 100,000円(月1名)
となり、合計900,000円の売上を得ることができます。
月額で得られる売上としてはかなり大きな金額となります。
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会員の集客と成婚が売上につながる
結婚相談所のは会員を成婚へ導くことで、大きな収益を得ることができます。
結婚相談所の仕事は「結婚したい」と思っている人に、理想のパートナーを見つけるサポートを行います。
結婚相手を見つけたい人のヒアリングを行い、理想の相手を見つけるためのプロフィールの作成を手伝い、お見合い相手の見つけた方のプランの紹介、システム利用のサポートを行います。
気になる相手を見つけることができれば、お見合いの日程調整やヒアリングも行います。
お見合いが成功して交際に至った後も、会員様が成婚することができるようにサポートしていきます。
このような仕事の流れで成婚することができれば、成婚料を得ることができ、結婚相談所として大きな収益となります。
結婚相談所の仕事は会員様が成婚できるまで、しっかりとサポートしていくことが重要です。
結婚相談所の月々の固定費・経費
結婚相談所の収益を上げることができても、仕事を維持していくためには月々の支出があります。
結婚相談所のモデルは先ほどと同じ
- 会員数30名
- 毎月の入会3名
- 毎月1名の成婚
を前提として結婚相談所にかかる支出について紹介していきましょう。
新規会員登録料
「結婚相談所連盟に会員を登録するには、会員登録料が生じます。」
新規登録料は1人2,000円ほどになるので、入会3名の場合は月に6,000円の支出が発生することになります。
システム利用料
システム利用料は連盟に支払う月々の料金です。
システム利用料の中には連盟に加入している会員を連携させているため、その仲人システム費用、また会員費が含まれています。
仲人システムが10,000円で、会員システムが1人500円であれば、30名いる場合は25,000円の支出が発生することになります。
通信費
通信費はシステムの通信、ネット通信費、電話の通信費など通信に関する費用です。
通信費は結婚相談所によって違いがありますが、月々20,000円程度の支出があると思ってもらえれば大丈夫です。
人件費
結婚相談所の規模にもよりますが、開業当初はスタッフを揃える必要はありません。そのため人件費は不要となります。
ある程度会員が増えてきた場合には、アルバイトを1人位を雇っても良いでしょう。仮にアルバイト1名を雇った場合には、約100,000円ほどの経費が発生することになります。
社員やアルバイトをさらに増やすなら、経費が大きくなっていきますので注意が必要です。
家賃
結婚相談所を小規模で開業するなら、すぐに事務所をかまえる必要はありません。または自宅を事務所として開業することも可能です。
場合によっては、レンタルオフィスやバーチャルオフィスなどを利用して家賃を安く済ませることも可能です。
仮に、レンタルオフィスを借りた場合、場所にもよりますが家賃は約20,000円と計算しておきます。
広告費
結婚相談所会員数を効率よく集めるためには多くの人に知ってもらうことが重要です。必要であれば広告の出稿を検討してみましょう。
毎月の広告費は規模にもよりますが、約100,000円ほどに設定してみましょう。ネットを利用して宣伝することをメインにするなら広告費も節約することができます。
その他の費用
結婚相談所での費用はお茶代、交通費など、結婚相談所に関係する様々な費用があります。
費用としては大きな金額ではなく50,000円ほどその他の費用として考えておくので十分です。
支出の合計と利益
経費や固定費の支出の合計を合わせてみると
- 新規会員登録料 6,000円
- システム手数料 25,000円
- 通信費 20,000円
- 人件費 100,000円
- 家賃 20,000円
- 広告費 100,000円
- その他費用 50,000円
となり、合計支出金額は276,000円です。
先ほど紹介した収益900,000円から276,000円の支出を引いてみるなら、
合計624,000円が月の利益となります。
結婚相談所を副業または個人事業主として開業した場合で考えると、十分な収入と言えるでしょう。
結婚相談所の開業コストについて
結婚相談所子を開業する場合は、開業した後の収益を考えることも大事ですが、「開業する際のコストはどれくらいかかるのだろう?」と思うはずです。
結婚相談所の開業コストは「個人で開業するのか」、「法人で開業するのか」により、開業コストは変わってきます。
法人で店舗型の結婚相談所を開業
仮に、法人で店舗型(家賃200,000円と仮定)の結婚相談所を開業をする場合、
- 家賃10ヶ月分平均2,000,000円
- 不動産仲介手数料200,000円
- 内外装工事費1,500,000円
- 備品500,000円
- 運転資金1,000,000円
- 結婚相談所連盟加盟料500,000円~1,000,000円
となり、合計で5,700,000円~6,700,000円の開業コストがかかります。
※すでに事務所をお持ちでその事務所を活用できるのであれば、開業資金は大きく抑えることができます。
個人で無店舗型の結婚相談所を開業
個人で無店舗型の結婚相談所を開業した場合には、事務所を借りる資金は必要なく、結婚相談所連盟に加盟する資金のみで済みますので、
500,000円~1,500,000円の初期費用で開業することができます。
結婚相談所開業・運営のリスク
結婚相談所を開業するときには開業のリスク、または運営のためのリスクを知っておく必要があります。
「結婚相談所は起業するのは比較的簡単だ」と言われていますが、結婚相談所開業のリスクを知っておかなければ思わぬ誤算が生じることもあります。
結婚相談所開業のリスクについて紹介しましょう。
集客のリスク
結婚相談所連盟に加入することで会員情報をシェアすることができるので、会員数は多いですが、新たに会員を増やすしていかなければ、入会費や会員費を得ることができないので、収入を増やすために集客を行う必要があります。
集客を行う方法は広告を作成して宣伝する方法がありますが、結婚相談所に入会してくる人はインターネットを介して入会してくることが多いため、インターネットでの集客を行うようにすべきです。
インターネットでの集客にもいろいろあり、TwitterやInstagramなどのSNSを通して宣伝する方法、ホームページを作成する方法、ブログからの宣伝などがあります。
インターネットでも1番効果の高い集客はホームページと言われているので、ホームページを作成して結婚相談所の集客を行うのが良い方法です。
しかし、インターネットを通して集客を行なったとしても、自分の思うように集客できるわけではなく、開業当初は知名度も低いので集客に時間がかかってしまうことがあります。
■TMS(全国結婚相談事業者連盟)では集客などのあらゆるリスクを軽減するために充実した開業研修を行ってります。
開業研修内容を詳しくご覧になりたい方は下記をご参照ください。
https://www.nakoudonet.com/kaigyo/before/
成婚して結果を出すのに時間がかかる
結婚相談所を開業したなら目的は会員に成婚してもらうことです。
会員が成婚してくれることにより、成婚料を得ることができ、結婚相談所の成婚率が上がるので、実績を作ることができます。
しかし、成婚して実績を作るのは時間がかかり、開業して直ぐに成婚の実績を得ることは難しいです。
会員が成婚してもらうには時間がかかるので、結婚相談所を開業して大きな収入を得るのも時間がかかります。
「結婚相談所を開業して直ぐに高収入が得られる」という考えはあまり持たないようにしましょう。
会員とのコミュニケーション
会員に成婚してもらうためにコミュニケーションを取ってサポートをしますが、会員にもいろいろな人がいるので、コミュニケーションが取りにくい人もいます。
こちらから質問や説明をしたとしても、上手く伝えることができなかったり、相手の意思が理解できなかったりするなど、成婚までのサポートをしたくてもやりにくいときがあります。
また、会員のマッチングが決まりお見合いをセッティングすることができても、ドタキャンされることもあるなど、会員が自分の思う通りに動かないこともあります。
このようなコミュニケーションの問題もリスクと言えるかも知れません。
■TMS(全国結婚相談事業者連盟)では会員サポートに関する研修も充実しています。
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投資回収にかかる期間
結婚相談所を開業するときに「投資回収にかかる期間はどれくらい?」とどのくらいの期間で開業に回した資金を回収できるのか気になるはずです。
投資回収にかかる期間は、結婚相談所の運営方法や成果により、回収期間は長くもなれば短くもなります。
投資回収を行うための秘訣は、会員を着実に増やしていくことで、入会費や会員数分の月会費を得られるので、収入の計画を行いやすくなります。
結婚相談所の収支モデルを更に詳しくお知りになりたい方は、下記ページをご参照ください。
■TMS(全国結婚相談事業者連盟)の収益構造・収支モデル
https://www.nakoudonet.com/kaigyo/model/
まとめ
結婚相談所を開業するときには収入と収支、結婚相談所のリスクについて考えておく必要があります。
計画を練ることで開業してからも安定的に仕事を持続させていくことができるので、ぜひ内容を考慮してみてください。