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柴門ふみ氏の恋愛論 〜女と男、その心のすれ違いと交差点〜

2025.03.21

ショパン・マリアージュ

第一章:恋愛は、傷つくことの美学である

恋愛とは何か。それは、相手に惹かれ、心を許し、自分という存在を相手に委ねることだ。だがその一方で、恋愛とは「必ずしも報われないもの」でもある。漫画『東京ラブストーリー』の中で、リカがカンチに向かって微笑むとき、あの笑顔には「期待と諦め」が同居している。リカのような女性は、明るく、ポジティブで、恋愛に対して一直線なようでいて、実は内面で深く傷つき、何度も「自分とは何者か」を問い直している。
私自身、若い頃には「恋愛は感情の爆発だ」と思っていた。だが年齢を重ねるごとに、それが「感情のコントロール」であることを理解するようになった。恋愛において本当に美しいのは、むしろ「自分の心の痛みを引き受ける覚悟」である。リカが恋に破れたとき、彼女は泣き叫ぶのではなく、微笑んで「さようなら」と言う。そこにあるのは、傷ついた自分を肯定し、なおも他者を思いやる強さだ。

第二章:恋愛と結婚は別物ですか?

私が漫画家としてデビューした1980年代、日本は恋愛至上主義の真っ只中にあった。恋愛こそ人生の目的であり、恋をしていない人間は「未熟者」とされていた。だが、恋愛がそのまま結婚に直結するかといえば、それは別の話である。

あるとき、親友のひとりが私にこう言った。「恋人としては最高だけど、夫としては無理」と。私にはその言葉がとても腑に落ちた。恋愛とは、相手の「刹那の輝き」に惹かれることだが、結婚とは「日常の安定」を共有する作業である。だからこそ、恋愛に夢中になっているときほど「この人と結婚してもいいのか?」と自問する必要がある。

『P.S. 元気です、俊平』では、愛と結婚、家族というテーマを交錯させた。ヒロインが選んだのは、「情熱の相手」ではなく「信頼できる人」だった。これは決して妥協ではない。むしろ、人生の中で何を重視するかを明確にした選択なのである。

第三章:男と女は、永遠にすれ違う

恋愛漫画を何十年も描いてきて、私が確信したことがある。それは、「男と女は、根本的に違う生き物である」という事実だ。これは単なる性差によるものではなく、恋愛における価値観や表現方法の違いに起因する。

男は、「成果」を重視する生き物だ。恋愛においても、自分がどれだけ相手を幸せにしたか、どんなイベントを用意したかといった「外向的な表現」に満足する。一方、女は「過程」を大切にする。言葉や気遣い、ふとしたまなざし、沈黙の時間。これらが愛を測る指標となる。

このすれ違いが、ドラマを生む。『あすなろ白書』では、主人公たちが何度も誤解し、傷つき、離れては戻る。だがその全ては、「相手の愛し方を理解しようとする努力」のプロセスだった。

第四章:なぜ彼はあなたを選ばなかったのか?

恋愛において最も辛いのは、「なぜ私は選ばれなかったのか?」という問いである。これは多くの女性が一度は経験することであり、私自身も幾度となく味わった感情だ。

しかしこの問いの答えは、決して「自分に価値がなかった」からではない。むしろ、相手の心の準備、状況、人生のタイミングが合わなかっただけなのだ。恋愛とは「相性」であると同時に、「タイミング」でもある。

読者からの手紙に、「彼にふられてから、どうしても立ち直れない」というものがあった。私は彼女に、「あなたが愛した時間は、決して無駄ではない」と返した。人は、恋をすることで「人間として深くなる」。選ばれなかった恋もまた、その人の人生を形作る重要なパーツなのだ。

第五章:恋愛における女の成長

恋愛において成長するのは、いつだって「女性」である。なぜなら、女性は恋愛を通して「自分を見つめ直す習性」を持っているからだ。

若い頃の私は、常に「自分を好きになってくれる人」を探していた。だが、年齢を重ねるにつれ、「自分が好きになれる自分でいられるか」が重要だと気づいた。恋愛は、相手の鏡に自分を映し出す作業である。だからこそ、自分を卑下せず、過信せず、ありのままの自分でいられる関係が何よりも尊い。

『恋する母たち』では、母という立場でありながらも恋に悩む女性たちを描いた。社会的役割や年齢に関係なく、女性は常に「恋を通じて変化し、成長する存在」である。

第六章:失恋の哲学 〜終わった恋は、人生のプロローグ〜

失恋は、恋愛の「終わり」ではなく、「学びの始まり」である。

私はこれまで幾度となく、恋に破れる女性たちの姿を描いてきた。彼女たちは涙を流し、時に怒り、時に自分を責める。そしてその全てを経験したあと、ふとした瞬間に「自分らしさ」を取り戻す。その過程が美しいのだ。

『東京ラブストーリー』のリカは、カンチとの恋に破れて去っていく。あのシーンは、私の中でも特別だ。彼女は未練もあるし、本当はもう少し一緒にいたかったはずだが、それでも自分の心に正直に、「去ること」を選ぶ。これは、依存ではなく「自立」への第一歩である。

失恋とは、自分が「どれだけ人を愛せたか」を知る機会でもある。誰かを深く愛した記憶は、決して失われることなく、その人の中に積み重なっていく。私はよく、「昔の恋は引き出しにしまっておくの」と話す。引き出しを無理に閉める必要はない。時々、そっと開けてみて、「あのときの私、頑張ってたな」と微笑めれば、それでいい。

失恋は「敗北」ではなく、「変化」である。人は失うことで新しい自分に出会うのだ。


第七章:恋と性の関係 〜女はなぜ心から先に愛すのか〜

恋愛において、性(セックス)は避けて通れないテーマだ。だが、私は恋と性を「切り離して考えること」が難しい女性たちの物語を多く描いてきた。

女性は、性を「愛の延長線上」に置きがちだ。心が通い合っていなければ、体を許すことに意味を感じない。逆に男性は、「性によって心が近づく」と感じる傾向がある。この認識の差が、すれ違いや誤解の原因となる。

『あすなろ白書』のなかで、なるみがセックスを拒むシーンがある。彼女にとって、身体を委ねるという行為は「全面的な信頼」の証であり、「ただ流されてしまうこと」に対して強い抵抗がある。この描写には、私自身の感情が色濃く反映されている。

性は、単なる生理現象ではなく、「心の深部を表すメッセージ」でもある。だからこそ、女性が性に踏み切れないとき、それは「不安」や「不信感」の裏返しでもある。逆に、体を許したあとで心がついてこなかったとき、女性は深く傷つく。

恋と性は、決して別々に成立するものではなく、「互いに補完し合う関係性」にある。ただしその「順番」や「温度感」は、男女で違う。その違いを理解し合う努力こそが、真の愛に近づく第一歩なのだ。


第八章:40代以降の恋愛 〜「ときめき」は再燃する〜

40代以降の恋愛は、若い頃とは全く違う。焦燥も、盲目的な情熱も、あまり感じないかもしれない。しかし、その分だけ「深さ」と「確かさ」が増すのが中年以降の恋愛である。

『恋する母たち』では、子育てや家庭を経た女性たちが再び恋に出会う姿を描いた。彼女たちの恋は、若い頃のような駆け引きや一喜一憂ではなく、「もう一度、自分を大切にしたい」という願いの現れだ。恋愛は、他者を愛することで「自分を再確認する行為」だと私は思う。

40代以降の女性は、自分の人生を一度は「他人のため」に使ってきた人が多い。子供、夫、職場。だからこそ、ようやく訪れた「自分の時間」の中で、「私は女である」という感覚がよみがえる。そうした中で訪れる恋は、決して軽いものではない。だからこそ、深く、尊い。

また、この年代の恋愛には「人生経験の重み」がある。相手の過去も傷も受け入れる覚悟があるからこそ、恋の形が穏やかで、成熟している。

恋愛に年齢は関係ない。ただし、「若い頃と同じやり方では成り立たない」。自分の人生を肯定しながら、相手の存在を尊重する。そんな恋が、40代以降にはふさわしい。


第九章:女の友情と恋の対立 〜「友情」は恋に勝てるのか?〜

「恋と友情、どちらを取るか?」。この問いは、幾度となく女性たちの中で語られてきた。私の作品でも、『あすなろ白書』や『同窓会』で、女同士の友情と恋愛の間で揺れる姿を描いている。

女の友情は、実に繊細だ。そして「恋愛」がそこに割って入ると、とたんに関係がぎくしゃくする。なぜなら、女性同士の友情には「共感」と「対等性」が不可欠であり、恋愛によってそれが崩れるからだ。

あるエピソードで、親友が同じ男性を好きになったことがある。表面上は「応援するよ」と言いながら、心の奥底では複雑な感情が渦巻く。それは嫉妬であり、寂しさであり、裏切られたような感覚でもある。

しかし、真の友情とは「恋を超えるもの」でもある。自分の気持ちを抑えて、相手の幸せを願えるか。あるいは、正直に嫉妬してしまう自分を受け入れたうえで、友情を再構築できるか。これは、「恋より友情を優先するか否か」ではなく、「自分と向き合えるかどうか」の問題である。

『東京ラブストーリー』のさとみのように、時に友情を失ってまで恋を選ぶこともある。それを否定はしない。ただ、そこに「誠実さ」があるかどうかが、私にとって重要なのだ。

友情も恋愛も、人と人との絆である。そして、そのどちらも「自分がどう生きたいか」を問う鏡である

第十章:恋愛と仕事の両立 〜「私は女である前に、プロでありたい」〜

1980年代から90年代にかけて、女性の生き方が大きく変わっていった。結婚して家庭に入ることが「当たり前」とされた時代から、自分のキャリアを追求することが「選択肢」として認められるようになった。そしてその変化の中で、最も揺れ動いたのが「恋愛と仕事の両立」というテーマである。

私は、ずっと働く女性たちを描いてきた。『東京ラブストーリー』のリカは、広告代理店でバリバリ働くキャリアウーマン。彼女にとって仕事は「自己表現の場」であり、「生きがい」でもあった。だが、恋愛ではいつも「自分を抑える」立場に回ってしまう。なぜなら、男たちはまだ「仕事に情熱を注ぐ女」に慣れていなかったからだ。

私自身も、漫画を描くことに没頭するあまり、恋人との関係がすれ違ってしまったことがある。夜中までネームに向かい、原稿を描き続ける生活。その中でふと、「私が男だったら、今のままでよかったのに」と思ったこともある。女が仕事に夢中になると、「可愛げがない」と言われてしまう不条理。それが現実だった。

恋愛と仕事の両立には、「理解してくれるパートナー」が必要だ。だがそれ以上に、「自分の中での優先順位」を明確にしておくことが大切だ。恋が大事な時期には、少し仕事をセーブしてもいい。逆に仕事に集中したいときには、無理に恋を求めなくてもいい。そのバランスをとることは簡単ではないが、「どちらも捨てなくていい」という視点を持つことが、現代の女性には必要だと思う。

恋愛と仕事は、女にとって「両翼」である。そのどちらも傷つきながら、女は少しずつ飛ぶ力を身につけていく。


第十一章:運命の人はいるのか? 〜「たまたま」じゃない、「意味のある出会い」〜

「この人が運命の人だと、どうしてわかるんですか?」。これは、若い読者からよく聞かれる質問だ。私はいつも、こう答える。「それは、後になってからしかわからないの」と。

運命の人とは、「出会った瞬間にすべてがわかるような奇跡的存在」ではない。むしろ、何気ない日常のなかで、ゆっくりと関係を築き、気づいたときには「この人しかいない」と思えるようになる、そんな相手のことをいうのだと私は思う。

私が描いた多くのヒロインたちは、「運命のような恋」に憧れながらも、「現実の選択」に向き合っていく。『P.S. 元気です、俊平』の主人公・かおりは、情熱的な恋と安定した関係の間で揺れる。最終的に彼女が選ぶのは、「運命」ではなく「現実の中で育てた愛」だった。

だが、私は運命を信じていないわけではない。ある出会いが、人生を大きく変えることはある。たとえば、過去の恋人と偶然再会し、再び恋に落ちたというエピソードは、現実にもたくさん存在する。だがそれは、「奇跡」ではなく、その人が「成長し、もう一度向き合える準備ができていた」からこそ起きたことなのだ。

運命の人とは、「待つもの」ではなく、「出会ってから育てるもの」。恋愛は、どんなに運命的であっても、日々の積み重ねがなければ消えてしまう。だから私は、少女漫画のような「運命の出会い」よりも、「ふとしたきっかけで始まった恋が、本物になるまでの時間」にこそ、価値があると思っている。


第十二章:理想と現実の狭間で揺れる女心 〜「こんなはずじゃなかった」は、成長の合図〜

多くの女性が、「理想の恋愛像」を胸に描いて生きている。優しい彼、ロマンティックなデート、理解し合える関係…。だが、現実は往々にしてその「理想」から外れていく。私はこの「ズレ」にこそ、恋愛の本質があると思う。

あるとき、読者の女性がこんな悩みを寄せてくれた。「彼は優しいけれど、デートのときにサプライズもしてくれないし、いつも無難。理想とはちょっと違うんです」。私は彼女にこう返した。「でも、彼はあなたの話をきちんと聞いてくれるでしょう? それがどれだけ尊いことか、きっとあとでわかるわ」と。

理想とは、言い換えれば「自分が望む世界」だ。だが、現実の恋愛には「相手のペース」や「生活の背景」も含まれる。理想を持つことは悪くない。でも、それに縛られると、目の前の大切な人を見失ってしまうことがある。

『同窓会』では、かつての理想を追い求めて結婚した女性が、現実の中で苦しむ姿を描いた。そして彼女は、かつては「対象外」だった同級生との再会をきっかけに、自分の中の「幸せの定義」を見直していく。

理想が裏切られることは、苦しい。でもそれは、自分が「成長した」という証でもある。若い頃には「ときめき」しか求めなかったけれど、今は「安心」や「尊重」が大切だと気づけるようになった自分。それこそが、恋愛を通じて女が得られる最大のギフトだ。

だから私は、いつもこう思う。「理想は持っていていい。でも、それに縛られないで」。恋愛とは、「現実を愛する力」を育てる旅なのだ。

第十三章:結婚と孤独の関係 〜「ふたり」でいるのに、なぜ寂しいのか〜

結婚とは、孤独から解放されるためのものではない。むしろ、結婚という共同生活のなかでこそ、もっと深い孤独に出会うことがある。

若い頃、私も「結婚すれば寂しさから救われる」と思っていた。隣に誰かがいる。毎晩、同じ食卓を囲む。日々の出来事を報告し合う。そんな生活の中に、「あたたかい孤独の終わり」があると信じていた。

しかし、実際には違った。結婚しても、自分の心を100%理解してくれる人などいない。むしろ、親しい存在であればあるほど、理解されなかったときの落差は大きく、孤独は深くなる。結婚生活とは、たった一人の人間と「違いを抱えながら生きる日々」なのだ。

漫画『P.S. 元気です、俊平』では、結婚生活の中で孤独を感じる女性を描いた。夫は決して冷たい人ではない。むしろ、真面目で誠実である。だが、彼女の心の震えや寂しさには気づかない。言葉にすれば済む問題ではなく、「感情の温度差」がもたらす静かな断絶。それが、結婚における孤独の正体だ。

だが私は、その孤独を「悪いもの」とは思わない。人は誰でも、本質的には孤独な存在である。その孤独を否定せずに、「それでも誰かと一緒にいたい」と願う心。それこそが、結婚の意味ではないだろうか。

孤独があるからこそ、人は優しくなれる。結婚とは、ふたりで孤独を分かち合う営みなのだ。


第十四章:恋愛を経て人はどう変わるか 〜「恋した自分」は、誰よりも誇らしい〜

「恋をして、私は変わった」。これは、数え切れないほどの女性たちから聞いた言葉である。そして、私自身の実感でもある。

恋をすると、人は他人を思いやることを覚える。自分のことばかり考えていた毎日が、突然、「相手を喜ばせたい」という気持ちに変わる。これは、人間としての大きな成長であり、「愛する力」の目覚めである。

さらに、恋愛は自分を客観視させる。相手にどう見られているか、どんなふうに振る舞えばいいのか。自分の言葉や行動を省みるようになる。時に不安になったり、自己嫌悪に陥ることもあるが、それもまた「自分と向き合う」貴重な時間だ。

『あすなろ白書』のなるみは、最初は頼りなく、恋に臆病だった。だが恋を重ねるごとに、自分の気持ちを正直に伝える強さを身につけていく。恋は彼女を「受け身の女」から「主体的な女」へと変えたのだ。

私が思うに、恋愛とは「鏡」である。自分がどういう人間かを、他者を通して知る旅。そしてその過程で、以前よりも少しだけ優しくなったり、強くなったりする。それが、恋愛がもたらす最大のギフトだ。

恋が終わったあとも、その人の中には「恋をしていたときの記憶」が残る。あのときのまっすぐな想い、痛み、喜び。すべてが、その人の血肉となって、生き方に影響を与える。

だから私は、恋がうまくいかなかったとしても、「その恋をした自分」を決して否定してほしくない。恋をしたこと自体が、人を深く、豊かにするのだから。

第十五章:漫画家として恋愛を描く意味 〜「架空の愛」で、読者のリアルに寄り添う〜

私が恋愛漫画を描き続ける理由。それは、「現実ではうまくいかない気持ち」を物語の中で救い上げたいと思うからだ。

恋愛は、人生の中で最も感情が揺れる場面である。喜び、期待、不安、裏切り、孤独…。それらが一度に押し寄せる。その混沌を、私は漫画というかたちで描いてきた。登場人物たちは架空の存在だけれど、その感情は、私自身や読者の誰かが実際に味わったものと限りなく近い。

漫画の力とは、物語を通して「自分の気持ちを言語化してくれること」にあると思う。「ああ、私もこんなふうに感じていたんだ」と読者が自分の心に気づく瞬間。その手助けをするのが、恋愛漫画家の仕事だと私は考えている。

『東京ラブストーリー』が多くの人の共感を得たのは、リカやカンチの感情が「理想化されていない」からだと思う。不器用で、間違えて、後悔して、それでも愛そうとする姿。その「リアルさ」が、読者の心に刺さった。

漫画はフィクションだけれど、そこに込める感情は真実である。だから私は、恋に悩んでいるすべての人に向けて、「ひとりじゃないよ」「あなたの想いは、ちゃんと誰かの心に届くよ」と伝えたい。たとえ声に出せない想いでも、漫画の中でなら伝えられることがある。

そして私自身もまた、登場人物たちを描きながら、自分の恋愛を振り返り、癒され、少しずつ変わってきた。

恋愛漫画を描くことは、「誰かの恋の背中を、そっと押すこと」だと信じている。私はこれからも、そんな物語を描き続けたい

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