「付き合えたけど結婚には進まない…」婚活……
Hiroka（北海道）
2025.03.13
ショパン・マリアージュ
片思いは、相手に対する好意が一方通行である状況を指す。恋愛心理学では、片思いが持続する要因の一つに「認知的不協和」がある。人は自分の行動と態度の間に矛盾が生じると、不快感を覚え、それを解消しようとする。例えば、AさんはBさんに好意を抱いているが、BさんはAさんに興味がない。それにもかかわらず、Aさんは「Bさんも自分に少しは関心を持っているかもしれない」と考えることで、不協和を軽減しようとする。
ザイアンス効果（単純接触効果）とは、特定の人物に繰り返し接触することで好意が増す現象である。例えば、Cさんが同じ職場のDさんに片思いをしているとする。毎日顔を合わせることでCさんの好意は増すが、DさんがCさんに対して同じ感情を持つとは限らない。むしろ、相手が積極的に距離を取ることで、逆効果になることもある。
人の愛着スタイルには「安定型」「不安型」「回避型」がある。回避型の人は親密な関係を避ける傾向があり、好意を抱かれても距離を保とうとする。例えば、EさんがFさんに惹かれているが、Fさんが恋愛回避型であるために関係が進展しないというケースがある。
社会心理学では、人は自分の価値を他者と比較することで自信を持ったり、不安を感じたりする。恋愛市場においても、自分の恋愛的価値（外見、経済力、社会的ステータスなど）を相手と比較し、「自分は相手にふさわしくない」と考えることで、行動に移せなくなることがある。
「好意の返報性」とは、人は好意を示されると、それに応じる形で好意を返す傾向がある。しかし、進展しない恋愛では、この法則が働かない場合がある。例えば、GさんがHさんに好意を持って積極的にアプローチするが、HさんはGさんを単なる友人と見なしている。この場合、好意の返報性が発生しないため、恋愛が進展しない。
恋愛の進展には、文化的背景や社会的制約も関係する。例えば、日本では「奥手な男性」が多いとされ、恋愛のアプローチが消極的になりやすい。また、家族や職場の人間関係が恋愛に影響を及ぼし、進展を妨げることもある。
Jさん（30代女性）は、同じ職場のKさん（30代男性）に3年間片思いしていた。Kさんは仕事熱心で、恋愛には興味がないように見えた。Jさんは「彼が恋愛に目を向ける瞬間を待つ」という姿勢を取り続けたが、最終的にKさんは別の女性と交際を始めた。
Mさん（20代男性）は、大学のサークルでNさん（20代女性）に恋をした。彼は好意を示すために毎日連絡を取り、プレゼントを渡していたが、Nさんは「Mさんは親切な友達」としか思っていなかった。結果として、Mさんの片思いは成就しなかった。
Pさん（40代女性）は、結婚歴があり、子どももいた。彼女はQさん（50代男性）に好意を持っていたが、Qさんの家族が「再婚は考えていない」と伝えたことで、恋愛は進展しなかった。
恋愛が進展しない理由には、個人の心理的要因と社会的要因の両方が絡んでいる。片思いが続く理由には認知的不協和やアタッチメント・スタイルが影響し、恋愛が進展しない背景には社会的比較や文化的要因が関与している。具体的な事例を通じて、多くの人が経験する恋愛の停滞について明らかにした。
恋愛の進展には、自身の心理状態を理解し、相手の反応や社会的背景を冷静に分析することが重要である。進展しない恋に悩む人々にとって、本稿が役立つ知見となれば幸いである
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